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足のセルフケア

セルフケアについて

透析患者様の高齢化や糖尿病をもった患者様の増加により、透析患者様の合併症の中で、 足の動脈硬化や壊疽という問題が深刻化してきています。 「私はそんなに歳じゃないから・・・」「私は糖尿病じゃないから大丈夫」などと思っている方も多いかもしれませんが、 これらの病気は高血圧やリンのコントロールが不良な患者様にも十分起こりうる危険があるのです。 足や足の爪は、身体を支えるという大切な役割をもっています。 したがって、足や足の爪に異常があると下肢(足)の機能を低下させ、転倒リスクを高めると言われています。 いつまでも自分の足で歩けることは、自立した生活を送る上で重要な鍵となっています。 まずは、自分の足の状態をしっかりと把握し、正しいケアをしていくことが大切です。

足の病気を起こす危険因子

糖尿病
末梢神経障害により足の感覚が弱くなり、傷ができても悪化するまで気がつかないことがあります。 また、一度傷ができると細菌感染を起こし易く、治りづらくなります。
高血圧
血管に負担を掛け、動脈の弾力性が失われ動脈硬化を進行させてしまいます。
高リン血症
血液中のリンの割合が増えると、カルシウムと結合し血管内など身体のあらゆる場所に結晶となってくっついてしまいます。

足の皮膚の観察ポイント

  1. 傷・水泡・潰瘍・かかとのヒビ割れ・かさつきがないか
  2. 痛み、むくみ、かゆみはないか
  3. 皮膚の一部の色の変化がないか(赤い、黒っぽい、赤黒いなど)
  4. 低温やけどのあとがないか

爪の観察ポイント

  1. 色や形が変わっていないか
  2. 伸びすぎていないか
  3. 割れ、はがれ、肥厚、巻き爪はないか

足の洗い方

  1. 足首がつかるくらいのお湯に足をひたす
  2. 石鹸をよく泡立てて、指の間、土踏まず、かかとを丁寧に洗う
  3. 爪ブラシで爪と皮膚の隙間を傷つけないように軽くこする
  4. 石鹸分をよく洗い流す。
  5. タオルで水分をふき取る。指の間もきちんとふき取る

爪の切り方

入浴後など、爪が柔らかくなっているときに切る。 一度に切ろうとしないで、 何回かに分けて切る。厚くて硬い爪はヤスリで薄く削ってから切るなどがコツ。 爪の先端の白い部分が1ミリほど残る程度にまっすぐ切る (角を深く切り込まない)。
巻き爪・陥入爪の傷のある方には、テーピングによる巻き爪の改善や、正しい爪切りの方法を指導しています。

巻き爪(まきつめ)・陥入爪(かんにゅうそう)

巻き爪・陥入爪は足の親指に起こることが多く、幅の狭い靴に足を押し込んでいたり、むくんだ足で長時間靴をはくことにより指が圧迫されます。 すると爪の生え際が皮膚を傷つけて腫れ、歩くと痛みを生じます。
予防方法
足を圧迫する靴を履かない、もしくは短時間にする
我慢してきつい靴を長時間はいていると姿勢が悪くなり、 爪だけでなく腰や背中も痛くなります。 足にあった靴を履くようにすると痛みが軽減することも多いです。
足の爪はまっすぐ横一文字に切って、少し角を落とす。
「伸びてくると当たって痛いから」と生え際ギリギリまで切ると、 いつも深爪状態で足に力が入りません。 爪が生えきって白くなった部分を少し残してできるだけまっすぐに切り、 角を少しだけ落として軽くやすりをかけます。

爪の水虫

足は靴下などで隠れていて水虫をもっていても気づかない方って意外と多いんです。 なかでも厄介なのは爪の水虫(爪白癬)。
爪が分厚くなってきたり、黄白色に濁り始めておかしいな、と気付いたりします。 かゆくないので放置しておくと爪全体が菌におかされて分厚くもろくなり爪を切るのも大変になってきます。
爪の水虫は白癬菌というカビの一種が爪に入り込むことで起こるのですが、以前から足の皮膚などに水虫があって、そこで繁殖していた菌が入り込んでおこります。 一度爪水虫になると、塗り薬で完治させるのは難しく、 治療期間は爪が全て生え替わる期間にあたる6ヶ月と長い時間を要してしまいます。 なかなか厄介な爪の水虫ですが、こうなる前に予防をするのが一番です。
白癬(水虫)・爪白癬(爪の水虫)の症状のある方には酸性度の高い強酸性水にて足浴をして頂いています。
予防方法
足を清潔で乾燥した状態にする
白癬菌の好きな温かくて湿った状態を作らないことが大切です。 靴を長時間履く時は、時々靴を脱いだり、靴下を変えたりすると効果的です。 また、同じ靴を毎日履かないようにすると足のむれを防げます。
温泉や、プールへ行ったらその日のうちに足を綺麗に洗っておく
公共のお風呂やシャワールームには必ず白癬菌がいます。 家に帰って指の間など細かいところまで洗っておけば予防できます。
家族に水虫の人がいたら、同じバスマットは使わない
毎日きれいに足を洗っていれば、まず心配はないですが、できればバスマットなどは分けたほうがいいでしょう。
TEL. 03-5706-4321
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